gomibako

ありふれた感情を、ありふれた言葉で。

無題

君の事を考えるのが日課になっている

忘れていられる時間など微々たるもので

きっとほとんどの時間

僕は君のことを考えている

本当は考えたくなんかなくて

忘れてしまえたらいいなんて思っているのに

そんな願いは叶うはずなくて

どんなに時間が経っても

僕の中に君はいつまでも居座り続ける


時間は

君の中の僕を奪っていった

君はもう僕を見ていない

思い出しもしないかもしれない

忘れてしまっているかもしれない


君の中にはもう

別の人が存在するから


僕も忘れてしまいたい

毎日

毎日

叶いもしない夢を描いては

ただ一人悲しくなって涙を流す

こんな日々にはもう疲れたよ

いっそ逃げ出してしまえたらいいのに

そんな強さが僕にはあるだろうか

弱りきった心でなぞるのは

君との記憶

温かくて

優しくて

楽しくて

幸せだった

たくさんたくさん傷ついたけど

君といられればそれでよかった

君が僕を見てくれていればそれでよかった


なのに

僕が欲張ってしまったから

君は離れて行った


とても悲しかった

僕の全てが好きだなんて

そんなのはやっぱり嘘だったね

仕方の無いことだし

人を信じることをまた始めようとした

僕が悪いのかもしれない

いつもみたいに

耳を塞いで

目を閉じて

心を閉じて

そんな風に

生きていられればよかったのかもしれない


僕は幸せになってはいけないんだ

なんて

悲劇のヒロインを気取ってみたりして


心を誤魔化している