gomibako

ありふれた感情を、ありふれた言葉で。

無題

僕が忘れたふりをしたから君に恋人が出来た

自業自得

そんなこと分かっている

馬鹿みたいに明るく振舞って

もう君なんか見てないよって

そんな態度を取り続けた

君が見てくれていることを

少しだけ期待しながら


進んで欲しいなんて思っていなかった

出来ればずっと

僕のことを引きずっていて欲しかった

けれど僕の言葉はもう

君には届かない気がした

僕の悲しみはもう

君に理解されない気がした


嘘扱い

僕の心はすべて嘘になる

君の中で嘘になる


何も届かない

きっともう


だったらいっそ

嘘で君を楽にしてあげたかった

嘘の方が

すんなり君の心に落ちるから


君が信じているのは

偽りの僕

僕の心など

初めから見ていなかった


決めつけで

責められ続けた僕は

嘘を肯定するしかなかった


だけど

君が進めた分

僕の時間は止まってしまったよ

進めなくなってしまったよ


幸せになれたのは

君だけだ

僕を捨てた

君だけだ